2021/02/22 12:33

現在のような石けんがなかった時代は、どのようなものを使って洗っていたと思いますか?実は、陸や海に生えている植物の灰を使っていたのです。

植物の灰を水に浸けることで、灰汁が出ます。それが強いアルカリ性の溶液になることで、汚れを落とすのに役立っていました。旧約聖書には石けんの記述がありますが、それも灰汁を使ったものだと考えられています。
このように昔から汚れを落とすために、アルカリ性の水溶液が用いられてきました。石けんの多くがアルカリ性である理由も、昔ながらの製法で作っているためです。
しかし、現代では灰を使わず簡単に、科学の力をもって洗浄力を生み出す力があります。それが、合成界面活性剤と呼ばれるものです。

界面活性剤と合成界面活性剤の違いとは?


界面活性剤は、本来ならまざりあわない水と油をつなぐことで汚れを落とします。私たちが肌を洗うというのも、このような働きを知らず知らずのうちに利用しているのです。よって、石けんの多くは界面活性剤の仲間と言えます。あくまでも界面活性剤の仲間であって、合成界面活性剤の仲間ではないので、ご注意ください。というのも、界面活性剤のなかには、天然のものと合成されたものがあるのです。
界面活性剤のなかでも、科学の力を用いて合成された合成界面活性剤

『 安価で作りやすい 』
『 高い洗浄力を持つ 』
『 泡を作る力が強い 』

などの利点がありますが

『 皮脂を落とす力が強い 
『 肌荒れや乾燥などの肌トラブルの原因になりやすい 』
『 そのまま自然に流してしまうと分解されず、生態系を壊す恐れがある 』

などの問題点があります。


昔からある界面活性剤とはどのようなもの?


天然の界面活性剤と言われるものは最初にあげた灰汁の他に、&flowのシャンプー石鹸に配合されているムクロジの実に含まれるサポニンという成分があります。無添加で作られた石けんは、合成界面活性剤よりも洗浄能力は落ちますが、残り続けると刺激にもなりうる界面活性作用を、水で薄めるだけで取り去ることが出来ます。これは、生き物にとって安全な性質であると言えます。

アルカリ性の石けんで洗うと実感できるかと思いますが、洗った後に「つっぱる感じ」がするのは、界面活性剤の力が合成界面活性剤よりも弱いためです。合成界面活性剤は、肌をしっとりとさせますが、それは合成界面活性剤が肌に張りつくことで、最終的に肌のサイクルにブレーキをかけてしまうことになります&flowのハーバルソープは保湿成分がたっぷり含まれているため洗い上がりがしっとりとしますが、天然の界面活性剤を配合していますのでご安心ください。


また界面活性剤ではありませんが、天然の成分としてオリーブオイルやシアバター、ヤシ油を見かけるという方も多いかと思われます。これはオリーブオイルやシアバターが入ることで、石鹸に保湿力を与え、ヤシ油が入ることで泡立ちのよい石鹸になると言われています。
合成されたものを求めなくとも、私たちの周りには昔から植物などが大きな役割を果たしてくれているのです。

石けんの多くがアルカリ性である利点


石けんはアルカリ性であることで、弱酸性である肌にある程度の刺激を与えます。刺激というと肌に悪影響しかないと思われますが、この刺激はプラスに働くこともあります。なぜなら石けんのアルカリ性は低刺激なため、角質の肌サイクルを促すと言われています。
また、弱酸性の肌にアルカリ性である石けんを使ったとしても、人間の肌本来がもつ中和能力によって新しい皮脂が分泌されることで肌を弱酸性へと戻してくれます。肌が弱酸性に保たれていることは、肌のバリア機能の面からも、とても大切なことなのです。
石けん以外の洗顔料には、ほとんど上記で見てきたような合成界面活性剤が使われていると言えます。


普段、洗顔料やボディーソープを使用していて肌トラブルがあるという方は、合成界面活性剤による刺激が原因かもしれません。そのような方は一度、無添加の石けんを取り入れてみてはいかがでしょうか。